美術館訪問記-74 ピカソ美術館 バルセロナ

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(* 長野一隆氏メールより。画像クリックで拡大表示されます。)

ピカソ一家が1895年に移り住み、ピカソにとって人格を形成したともいえるスペイン、バルセロナにも「ピカソ美術館」があります。

添付1:バルセロナ「ピカソ美術館」入口

添付2:バルセロナ「ピカソ美術館」内部階段

この美術館の創設者はピカソとバルセロナで知り合って以来、 生涯を通じての親友で晩年の33年間は個人秘書でもあったハイメ・サバルテス。

サバルテスは長い付き合いの間にピカソから貰った574点の作品をもとに ピカソ美術館をマラガに造ろうと思い立ちますが、 ピカソ自身がより関係のあるバルセロナを希望。

バルセロナ市も喜んで旧ベレンゲール・デ・アギラール宮を提供。 それまでピカソがバルセロナ市に寄贈してきた作品も寄せ集めて、 サバルテスが初代館長となり1963年に開館しました。

1968年にサバルテスが死亡すると、自分の死を考えたピカソは、 母親が、ピカソが幼児の頃からフランスに移るまで描いたものは全て 保存してきていた900点余りを含む大量の作品をこの美術館に寄贈します。

その後もピカソの親族や友人達の寄贈もあり、 現在は3800点を越す所蔵量を誇っています。

2階建てで、1階は売店やレストラン。2階が展示室になっています。 マラガから始まるピカソの過した地域別、年代別に分けられた展示。 特にここでしか見られないピカソの子供時代の作品群は、興味を惹きます。

それらは「所謂子供絵というものは描いたことがない」 というピカソの言葉を証明しています。

特に13歳時に描いた「ベレー帽の男」や、15歳時に描いた母親の肖像、 16歳時に描いた「科学と博愛」等は完璧と言ってよく、 ピカソの天才振りを示して余りあります。

ピカソの絵はいつもながら、辛苦の後が全く無く、 迸る才能の心地よさを感じさせられます。 焼き物やオブジェにもピカソの天真爛漫さがよく出ており、 観ていて楽しくなってきます。

スペイン最大の画家といわれるベラスケスの最高傑作で世界三大名画の一つに 数えられる「ラス・メニーナス」にインスピレーションを得た、 「ラス・メニーナス」シリーズ全58点もピカソ自身の寄贈により、ここにあります。

この美術館は一旦出口から出ても、奥に別に企画展用の棟があり、 本会場と比べても見劣りしないような企画展をやっていることが多い。 貴重なピカソ作品が幾つもこちらに展示されていることもありました。

別に入場料が必要となるわけではありません。 しかし、本会場と少し離れているためか、 混み合う本会場に比べ、人が殆ど入っていない。 大半が気付かずに帰ってしまうのでしょうが、勿体無いことです。

世界三大名画:レオナルド・ダ・ヴィンチ作「モナリザ」、レンブラント作「夜警」、ベラスケス作「ラス・メニーナス」とされる。モナリザの代わりにエル・グレコ作「オルガス伯爵の埋葬」を入れる説もある。

添付8:ベラスケス作
「ラス・メニーナス」
 マドリード、プラド美術館蔵

(*ピカソ作「ベレー帽の男」、「芸術家の母親」、「科学と博愛」、「ハイメ・サバルテス」、「ラス・メニーナス」は著作権上の理由により割愛しました。管理人)

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